社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

わたしの美しい庭

「わたしの美しい庭」(凪良ゆう/ポプラ文庫)読んだ。

表紙がキラキラして綺麗。
小学生の百音と、元妻の再婚相手との娘である彼女を引き取った統理、其の友人や彼らの住むマンションの住人に纏わる話。
マンションは別名”縁切りマンション”、悪縁を断つ神さまを祀る小さな神社がある。
そして神社の神主を務める統理が世話をする美しい庭が。
帯には「救いの物語」とある、あーお参りする人と統理・百音が関わり合って癒される系?
・・・な訳が無い。
そんな小説書く人だったら凪良さんの作品読みませんて。
統理の物語も絡んでくるかと思ってた。

なんでこんなに絶妙なポイントを突いて心抉ってくるんだろう。
結婚しろしろうるさい親と親戚、結婚しても其れはゴールじゃなくて周囲の期待は次次に押し寄せて、勝手に期待して勝手に失望する。
真面目なほどしんどい思いをする羽目になる。
もしかしたら周りの人に振り回されてしんどい人、報われない恋をしている人は違う抉られ方をしてるかもしんない。
特に何に抉られないで済む人には此の作品はどうなんだろう。

で、物語から提示されるのは「ぼくたちは違うけど認め合おう」「それでも認められないときは黙って通りすぎよう」という事。
一人ひとり、生き方がある。
多分、今必要なモノの考え方なんじゃないかな。
一旦がっつり抉られるからこそ、読み終わる頃には”救われる”感じがするのかもしれない。

其れはさておき、”小さい錠剤”で済むのは幸いかもしんないな。

どうでもいいニュース:
パソ子よ、そろそろ”凪良ゆう”を一発変換してくださらんか。
iPhone、あんたもや。