社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

再婚生活 私のうつ闘病日記

今週のお題「読書の秋」
春夏秋冬あけおめからことよろまで盆も正月もクリスマスもハロウィンも、何なら毎日エブリデイ「読書の○○」かもしれない。
でも秋は特別な感じするよねー。「○○の秋」って言いたくなるよねー。
という事で今日は「今週のお題」に乗っかろう。

「再婚生活 私のうつ闘病日記」(山本文緒/角川文庫)読んだ。

そういえば山本文緒読んだ事無い、と思っていた所にKindle Unlimitedの「もうすぐ読み放題終了するよ」通知で見かけたので読む事にした。
2003~2006年に雑誌連載された日記形式エッセイである。
途中、体調を崩されてお休みされている。
前半は物凄く行動的でいらっしゃるが精神的にしんどそう。
後半復活されてからは文章のテンションが全然違う。

生きている間にはみんなが思っているより随分「待つ時間」というのは長いと思うんです。この時間をどういう心持ちで過ごすかによってストレスを軽減できると思いますよ。

でもよく考えると、風邪ひいてるときが一番何も考えず心身共に休んでるかも。寝てばかりいるようでも、それなりにいつも頑張らなくちゃと思い詰めたりもしているので。

と書かれている。
”闘病”というと何かやらなきゃいけない感じがするが、精神的に回復するには時間かけて”休む””待つ”のが良いんだな。
作家活動お休み中は服薬して只管眠っておられたそうである。
難しいけど。。。
なかなかスパッと休めないもんなぁ。
会社勤めでも難しいし、作家だと違う難しさがある。
断ったら次が無いかも・・・という心配もありそう、其れでまた悪化しそう。
よく思い切って休みはった偉い、と思った。
そうしなきゃいけないくらいやばかったのかもしれないが。
”王子”こと旦那さん、出版社に関係なく付いておられるスタッフさんがいらっしゃってよかった。
”一人でいる時間、場所”が必要なのだとしても、完全に一人きりというのも辛いだろうし、客観的な判断・身の回りのサポートは必要だし。うつなら尚更。

入院中の話が新鮮だった。
医者のOKが出てたら案外自由に出られるもんなんだな。
仕事・家事しないでもゆっくり休めるように、という入院だがあんまりゆっくりは出来なさそうでもあるな・・・人間関係とか。

うつが”治った日”というのがはっきり自覚出来る事にびつくりする。
先崎学さんも仰ってた・・・先崎さんは”いつから”の方だったか。
sociologicls.hatenadiary.jp

何で人様の書いた日記は面白い・・・っていうと語弊あるが読んでいて引き込まれるのだろう。

その他、今月も竹書房怪談文庫を色々。
・異界怪談 生闇/黒史郎
・未成仏百物語/小田イ輔、黒木あるじ、最東対地、松村進吉
・南の鬼談 九州四県怪奇巡霊/久田樹生
何かよく分からないけど怪異が起こる、そして人が消える系の話の怖さよ。
「未成仏〜」はAKBメンバーの映画の原作エピソードを含むアンソロジー、中に映画化を踏まえた構成にしてはる人があった。
其れが面白いといえば面白い・・・が怪談だけ淡淡とある方がリアリティあるよなぁ、とも。