社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

冥界からの電話

人がワクチン打って寝込んでる間に職場で色々あったんで、出勤したくない。。。

「冥界からの電話」(佐藤愛子新潮文庫)読んだ。

作者の旧友の開業医が、講演会を通じて知り合った女子高生と電話で話をするようになったのだが、合格祝いにご馳走しますよと待ち合わせしたものの彼女は来なかった。
だが彼女は待ち合わせに向かう途中で事故で亡くなっていた。
だが・・・彼女からは非通知で電話がかかってくる。
いつまでも此の世に居て成仏しないのはよろしくないので先生は説得したり祈ったりするのだが・・・という話。
実話怪談的な話を期待すると、ちょっと違うかもしれない。
途中で天上界、心霊の研究が云々という話になるし。
其れは良い(興味深い)としても、媒介となった兄の話がどうもモヤる。
何故其処で兄の話なのか。偽装だとしたら母はどうなるんだろう?だしちょっと無理がある。
其れだったら、こんな出来事がありました、天上界がどうこう、死は人生の終着点ではありませんね。
・・・で良かったんじゃないだろうか。
執着は女子高生側じゃなくて実は先生側だったんだろう、とは思ったが、それは彼女への執着ではなく”知らない世界”への執着だったのか。