社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

あんじゅう 三島屋変調百物語事続

眼科めたくそ待って、疲れた。
視力検査までは早かったが、診察が遠かった・・・トータルで1時間掛かるとは思わなんだ。

「あんじゅう 三島屋変調百物語事続」(宮部みゆき/角川文庫)読んだ。

前回ほどヘヴィではない。
気散じで梅を観に連れ出されたり、丁稚の新太が手習いに出たり。
そんな中で新たな出会いがある。別れもある。
そして仲間・・・新たな女中さん、手習いの先生や子供達がやって来た。
あばたの為”縁起物”として魔を祓う役割を務めてきたお勝が付いていてくれるというのは心強いと思う。
子供達はやんちゃだけど彼らの存在が明るく、晴れやかなものにしてくれる。
「逃げ水」「藪から千本」はよくよく考えずとも結構酷いもんな・・・。
そりゃ病むよ。病むというか体に出ちゃうよ。
其れ相応のしっぺ返しくらいはあると思ってた。
そんな都合の良い事は無い。
人間も人間以外も、生きて存在する限りは頑張ってくしかないもんな。新しい場所があるなら尚更。
百物語の聞き手である、おちか以外にも”解って””解ろうとして動いてくれる”人がある、というのが救いになるのだろうか。

あと前作のアイツ出てくるかと思った。行然坊が見たやつはアイツなのかと。
出てくるならもう少し先かね。
灯庵さんはもう少ししっかりしてくださいよ・・・そんなんで本業大丈夫か。

それにしても「こうあるべし」に囚われると碌なもんじゃねえな。

ところで今、神戸新聞の連載で読んでるのがこのシリーズの最新版。
ヒィーッてなりながら毎日読んでる。
物語をほんの少しずつ、なのにめっちゃ引き込まれてる。
「あんじゅう」もすっかり物語の中に入り込んで読んでしまった。
不思議なもので、物語に入り込める時とそうでない時があるし、入り込める場合も”物語”に呑まれる時もあれば映画・ドラマを観るような感覚の時もあるし、すっかり物語世界に入り込める時もある。