社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

家が呼ぶ 物件ホラー傑作選

「ヒトごろし」、石井岳龍監督で映画化しないかな。
最後は「ソレダケ/that's it」の大黒無双思い出したし、斬って血がスパーッてなるとこ絶対綺麗に撮りはる筈。
土方が綾野剛、沖田が染谷将太だろうか。KEEさんの山崎観てみたいような。

「家が呼ぶ 物件ホラー傑作選」(朝宮運河・編/ちくま文庫)読んだ。

家が呼ぶ --物件ホラー傑作選 (ちくま文庫)

家が呼ぶ --物件ホラー傑作選 (ちくま文庫)

  • 発売日: 2020/06/11
  • メディア: 文庫
小松左京の「くだんのはは」を読みたかったのだった。
濃縮された劫。
今でもどこかでくだんが生まれてるんだろうなぁ、こんなご時世だし。
(先日も芦屋らへんに、くだんの話が伝わってると聞いたとこだ、というかその時に「読まねば」と思ったのだった。)
大凶事の終わりに死ぬ、という事は、くだんは自らの死が解るという事か、そりゃ泣くよなぁ。
しかし何で血が。生まれた時から角はあるのに。

京極先生と三津田さんのは既読、でも割と忘れていたので改めて楽しんだ次第。
らもさんと平山さんはもっとグロいかと思ってた。
色んな物件があって其其に物語がある、どれも淡淡と書き綴られていて「如何にもおどろおどろしく書いたるで」「びびらしたるで」じゃあないのが怖い、ぞわぞわ来る。

どれも面白いんだけど、特に面白かったやつ。
・影/若竹七海
下手な実話系怪談より実話っぽい。
Kさんのお母さんの愚痴っぽさも本編とは関係なくじめじめリアルなんできつかった。
・住んではいけない!/小池壮彦
実話系怪談もあるのか。怪談の1ジャンルやもんな。
実話系アリなら、物件ホラーって質・量共に充実してそう。
「住んではいけない!」自体も読みたくなった。
・倅解体/平山夢明
何となくそうなると解っていたのに「えーっ!」てなった。
濃密に倅を解体するシーンが続いてからのーだと思ってたからではなく。
夜顔小池真理子
なんだか切ないな。救いが無い。

因みに「幽霊屋敷」の襖にブツブツ穴が開いていくのはほんとにあったエピソードらしい。
怖っ、というか不気味。
やっぱり張り直してもブツブツ穴開いてくんだろうか。