社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

太陽と乙女

実は昨日から夏休みである。
2日出勤日あったけど、有休取ってぶち抜きにした。
しかしやる事はあまり変わらない。。。

「太陽と乙女」(森見登美彦新潮文庫)読んだ。

太陽と乙女(新潮文庫)

太陽と乙女(新潮文庫)

森見さんのエッセイ、解説、日記などなどなど。
「文章の良し悪しはともかく、文章はおいしく読まねば損である。」に赤べこ頷き。
内容だけじゃなく、文章の感触・リズムも重視して書いておられる方の仰る事なので。
「的を撃ちそこねた話」があるけれど、森見さんは勘所を直接撃ち抜くのではなく、撃ち抜いた箇所のその周りにじわじわとダメージを与えていくタイプなのではないかと。
ライフル射撃では的を撃ち抜かないといけないが、文章ならば心という的を撃ち抜き、更にそれ以上のダメージ・・・影響、余韻を与えていける方が強いと思う。
現実やらなんやらは読み手がくっつけたらよいのだ。深読みという形で。
いやそれはどうなんだろう。
あんまり伏線がどうとか何たらの象徴がどうとか、みたいな感じの深読みはしなくてよいのかもしれない。
目いっぱい想像・妄想すればよいのだ。

本城まなみの「めがね日和」は読まねばならぬ!メンチカツ!
という解説・・・恐ろしい。
わくわくする小説を書く方の解説は、わくわくしてその本を読みたくさせるものなのである。
森見さんの作品でも、「夜行」を持って旅先の夜に読みたくなった。
可能なら姫新線芸備線三江線山陰本線、と「ひとりぽっちの鉄道」のルートで。脳内BGMは「記憶列車」だ。
スケジュール練られてなくてトホホになりそうな予感。。。
あと奈良の中野美術館。
生駒山上遊園含め、奈良方面だと電車の中で結構本読めるな。多分窓の外めっちゃ観てうとうとしちゃうと思うが。
そして「森見登美彦日記」として、ファンタジーノベル大賞を受賞した前後の日記が掲載されている。
これがまた良くて。
ただ日常が描かれているのに、喜びが溢れ出ている。

それにしても、何で新潮社の編集の方は森見さんを富士山に誘ったのだろうか。
富士山頂のカップラーメンを作る炊事場はもりみー感ある。森見さんがお書きになるからか。
富士山には登りたくないが、炊事場は見てみたい。