社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

ぼっけえ、きょうてえ

百均でミシン糸買ったからがしゃどくろマスク縫うぞ!
とだらだらしている。
ロックミシンの糸も売られていた。へえ。

ぼっけえ、きょうてえ」(岩井志麻子角川ホラー文庫)読んだ。

何で今迄読んでなかったんだろうね・・・「5時に夢中」の志麻子さんの日好きなのにさ。(そこ?)
すっげー怖い、というより哀しくなった。
生まれた時から、もしかしたら生まれてくる前から酷い、売られて初めて米食った、優しくされると辛くなるような生き様の女。(「ぼっけえ、きょうてえ」)
不義はあきまへんのや、それはきちんと本人に返ってくる。
だが自分を身受けして嫁にした男に放ったらかされて暴力振るわれて近隣の漁師から何も知らない、出来ない人扱いされて、そりゃ網元の息子に走るわなぁ(「あまぞわい」)
トミだって冷飯出しますわな(「密告函」)
「依って件の如し」はまだマシというか。それでも救いは無い。痛めつけられるし。
ただただ哀しくってなぁ。
ただ生きて、生き抜いてるだけなのに、何で抜け出せないんだろう。
抜け出せず藻掻く程に沈んでいくのか・・・
沈むのも幸せなのかもしれない、と言えたらいいのかもしれない、其れでもない。

でも不思議と後味は悪くないんだよなぁ。藻掻いて沈んで堕ちてお終いなのに。