社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

わざと忌み家を建てて棲む

現状がクソだから選挙に行こう、は解る。
クソだから現知事以外に投票するのも解る。
だが誰に入れたかまで言わんでよろし・・・よりによってメロリンQかよ。TKOちゃん。

「わざと忌み家を建てて棲む」(三津田信三/中公文庫)読んだ。

曰くつき物件を継ぎ接ぎした家を作って、そこに住んでみましたが何か?という話だと思ってた。
実際住んでみたら色々怪異があって、リビングの怪異vsトイレの怪異それこそ「貞子vs伽倻子」的な展開になるのか、怪異同士が手を組んで住人を襲う!のか、予想外の展開が起こるのかどうなのか?
・・・という話ではなかった。
三間坂さんによりこの話が齎され、三津田さんと2人でその家に関する日記etc.を読んでいく・・・という展開。
ある資産家がその家、”烏合邸”を建てており、ある日三間坂さん実家に女性が「烏合邸についての資料を見せて欲しい、買いたい」と訪ねてきた。
それで蔵を探したら出てきたのが実際に其処に住んだ人の手記、レポートした音声、学者の研究記録。
建てた人が住んでるんちゃうんかい!他人連れてきて住まわせとんかい!
だんだん狂ってくる住人、次の日記を読むと一層怖くなる。
次の人も訳アリのようだ。
その次は・・・今だったらYouTuberがやるんだろうか。
その次・・・うむ。或る程度烏合邸の正体が明かされるんだと思っていた。

で、日記読んだり音声聴いたりしてる三津田さん達にも怪異が。
関連はあるのか?
訪ねてきた女性の正体は?
終章まで気が抜けない。

三津田さん、積極的に向こう側(物語)からこっちに手を伸ばして来るから怖いわー。
同時に「これはこういう物語ですよ、読んだら何かあるかもしれませんが」と着地させてくれはる。