社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

脳は回復する

「脳は回復する-高次脳機能障害からの脱出-」(鈴木大介新潮新書)読んだ。

この1つ前の「脳が壊れた」の方を読んでみたいと思いつつそのまま、たまたまタイトルに惹かれて手に取ったのがこちらである。
脳梗塞を発症してリハビリして日常生活に復帰・・・したが”高次脳機能障害”は残ったまま、”脳コワさん”として暮らす上で困った事とどう対処したか、が書かれている。
脳梗塞からの治癒・リハビリの間には言われなくて、退院して遭遇するあれやこれや。
脳が壊れている、機能が阻害されている人・・・脳コワさんが対処するメソッドというのは、発達障害のそれに共通しているのだとか。
そういえば街中歩く時に雑音をカット出来るよう耳栓する、というのは聞いた事がある。
それぞれの機能としてはそんなに支障が無いからお医者さんやリハビリの方からは指摘されない、でも日常生活でうまく連動・作動しないんかな。
脳が処理しきれない、処理速度が落ちてしまっている、処理が迂回してしまう事に起因しているようである。
数多ある情報の中から取捨選択して要るものだけ処理しよう、というのは普段あんまり意識しないで済んでいる事だ。(そう考えると脳みそすげえな)
日常生活を行い、挑戦するのが一番のリハビリらしいが、何より「得意だったこと、楽しかったこと」をやるのが効率的らしい。

ここでも“名付ける”事で手を打てるようにする。
著者の奥さんが”脳コワさん””ザワチンさん”とユーモラスに名付け、その状態を受容出来るようにするのだ。
説明のしようがない不安さ、気持ち悪さを、”名付けて呼ぶ”事で「これはそういう状態だ」とする。そうすれば手を打ちやすくなる。
なるほど。
もしかしたら”痛み”とすら認識出来ない場合もあるんだろうな、しんどさはあっても。
”名付ける”事で認識出来るようにする。

ところで。
特に何もない筈なんだが、自分にも一部当てはまるんですけど・・・気持ちの切り替えが出来ない、マイナス感情へ拘泥してしまう、というのが。
”イラたんさん”、居てる。
「気は持ち様」と言っても、それが出来ないからしんどい。
無駄に頭動いてる感じはする。
喉に何かあるような気がするのも、そういうやつ?もっと物理的な感じがしているのだが。
どーやって処理速度落としていけばよいのか、迂回しないようにしたらよいのだろうか。
自分のしんどさを解消するアプローチを考えるにあたり、「脳は回復する」はためになった。
さてどうしましょ。

どうでもいいニュース:
お風呂上がって寝る前にどーにもだらだらスマホ見たり新聞見たりしちゃっていかんなぁ、と思っていたが、実は必要な事かもしれないようだ。
日中に処理する事が多くて脳が過活動の状態の時、寝ようとするとパニック状態になってしまわれていたとか。「脳内の思考がシャットダウンしない」。
だらだらする事で少しずつシャットダウンさせているのでは、と。
実際、そうやってパニック状態になるのを回避しておられたそうだ。なるほど。