社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

トラペジウム

今日みたいな日は休暇取って県外脱出して博物館や本屋巡ってお茶しまくってライブ行きたい。

「トラペジウム」(高山一実/角川文庫)読んだ。

トラペジウム (角川文庫)

トラペジウム (角川文庫)

アイドルになりたい子が仲間集めていくんだが、地域の東西南北から集めてくる、というアイデアが面白い。
アイドルが夢以外を売るようになった時代*1のお伽話、RPG
“中にいる”人だから書けるエピソードがあったら良かったのに。
番組収録の舞台裏の描写とか。
それが無理なら見苦しいくらいの何か。なりふり構わなさとか。
すんなりメンバーに入ってくれないとか、ちょっぴり揉めるとか、主人公が他のメンバーより劣ってるように感じて「みんな凄いのに・・・私はッッ」とかあれば。
下手に人間関係細かく書くと邪推されちゃうのか。
羽田氏が仰る程には”いじわる”な感じはしなかった。悪い人いない。精精主人公が振り回して一人で突っ走ってるくらいで。
あと”デバッグ”はちょっと意味が違うような気が。
念の為ググって確認したら間違ってはない・・・がプログラムのバグ潰しても上手くいかんもんな(愚痴)。

“トラペジウム”という言葉、途中にも出てきたら良かった。意味に至っては解説でやっと出てくる。
伏線回収するみたいに最後、「私達のトラペジウム」的に明確にあればな。見落としたか。

乃木坂のメンバーが書いた初の小説、だから注目されたんだろうけど、普通の作家志望の子が書いたらあんまり話題にならなかったんだろうな・・・。
「小説と言いながら殆ど自伝、エッセイやんけ!」ではなくちゃんと小説なのは良いと思った。

*1:キラキラ微笑んで歌って踊ってるだけじゃ済まなくて幅広く個性出さなきゃ埋もれる、ファンとの距離が近くなった、地下なら金の話ぶちまけちゃう、病み相談される・・・等