社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

自生の夢

排水溝掃除の業者さん来はるん忘れてお布団でうつらうつらしていた。
「寝起きじゃないです、カジュアルに寛いでただけです」なフリしてたけど、めっちゃバレてたやろな・・・恥ずかしー。

「自生の夢」(飛浩隆河出文庫)読んだ。

自生の夢 (河出文庫)

自生の夢 (河出文庫)

2002年以降の作品集。
「自生の夢」とその関連作はNOVAシリーズで読んだ。
其の時に「こういうの、好き。強く引き込まれた。」って書いてるが、まーさか此処まで引き込まれるとは。
直接関係ない筈・・・ばらばらにして存在してた筈のものがひとつなぎになったような。
今回立て続けに読んで「そうだったのか」と感じる物事があった。
残念ながらその感じ方というか”感覚”を自分では言葉に出来ない、Cassyなら言葉にしてくれるのだろうか。
しかし何でもかんでも言葉にして発してくれるのも困っちゃうな。
アリスみたく使いこなせる人ならいいけど、「あ、それ言葉にしないで!」ってな事柄も結構ありそう。
既に忌字渦みたいなんが、ネットの片隅にこびりついてるのかもしれない。

他、「海の指」が良かった。どれもええんやけどな。
震災についての”落とし所”の一つの形だろうか。
灰洋(うみ)に飲み込まれて去ってしまった人について、物語として、「ただいなくなるのではなく、くそ野郎に一矢報いる事が出来たのだ」と、最後に夫の無事を確認出来たと、少しでも其の人にとって「良かった」と思える瞬間が最後にあったんだ・・・と残された側の人が思えるための形。
そんな陳腐な話ではないだろうと思うが、そう考えて読んだ。
もしかしたら泡洲の人達其其にあるんだろう、物語。いつか読める日が来たら。

話題の伴名練の解説は面白くて「そうだったのか!」と衝撃を受けた一方、「そこまで深読みしないと飛さん読んじゃダメなのか・・・」と少し落ち込んでいる。
深読み出来なかった人の為の解説、と考えたらよいのだろうか。複雑である。

どうでもいいニュース:
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