社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

創作する遺伝子 僕が愛したMEMEたち

「創作する遺伝子 僕が愛したMEMEたち」(小島秀夫新潮文庫)読んだ。

創作する遺伝子 僕が愛したMEMEたち (新潮文庫)

創作する遺伝子 僕が愛したMEMEたち (新潮文庫)

  • 作者:小島 秀夫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/10/27
  • メディア: 文庫
MEMEとは”文化や習慣や価値観などを次世代に継承していく情報”の事。GENE(遺伝情報)の文化版、だろうか。
小島氏がお読みになり、小島氏の作品やご自身を作り上げた本や音楽etc.の話である。ウォークマンについても。
宮本輝の「錦繍」についての話の中で手紙について語られている。
意外な。でも何処か小島氏の作品に通じる物事があるのかもしれない。
読まねば。
JOY DIVISIONについてもアツく語られている。

若くして去り、永遠となるべきか?あるいは生き永らえ、醜悪な姿を晒しながらも戦い続ける様を見せるべきか?

自分は後者だと思う。
永遠になれるのだとしても、正しくそうなる為には醜悪でも”今”を見せなければならないと思う。

MEMEはGENEと違って遡る、還る事もあるのだな。
小島氏のMEMEが伊藤計劃に、伊藤計劃のMEMEが小島氏に。
「Running Pictures」「Cinematrix」の文体思い出した。文体としてもMEMEが継承されていたのか。
(そもそも伊藤計劃越しにしか知らないのだった、MGSも小島氏も)

「おわりに」に「ME+MEで世界と繋がる。」とある。
ちょっとアルカラ稲村の「未知数×未知数」の話思い出した。
ME+MEはME×MEなのかもしれない。それが新しいMEMEとなってまた+されたり×されたり。
そういう繋がりを大切にされてこられたのだろう。