社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

続・怪談和尚の京都怪奇譚

昨日歯医者行ったら待ち時間長くて診察台のとこで雑誌を2冊読めるくらい。
終われば日もとっぷり暮れて、マンションの灯りが優しい。
シリウス」の「家路を急ぐ幸せも」の下りを思い出して、しみじみする。

「続・怪談和尚の京都怪奇譚」(三木大雲/文春文庫)読んだ。
「怪談狩り あの子はだあれ?」に収録されている話をされた方の本である。
「はじめに」に「昔話を読むような感覚で」とあるが、正に現代の民話だと思った。
「あげた薬指」「お題目菩薩さま」は特に。
(帯に「あげた薬指」の一部が抜粋されていて、そこだけ読むとえげつない、しかし最後まで読むとちょっと違う。)
お人柄と語り口調かな。
普段から説法をされている方なので、言葉が優しくて、解りやすくて伝わってくる。
怪異を語られる方(当事者)もだいたいはお優しい。
怪異に出遭ってそのままじゃなく、そのきっかけ・原因に手を合わしておられる。
縫いぐるみの供養も出来るんだな。小さい頃からずっと一緒だった縫いぐるみだからある意味人間以上の存在なのかもしれない。
で、「呪い」については掛けられた人の話が多くて掛ける側は無いのだな・・・と思ったら最後に。
うわあ。
怒り・恨みを捨てるには本質を知り、すこしずつ捨てる事、ううむ難しい。
自分の厭なとこ見つめる事でもあると思うので、やっぱりしんどい。
それが出来たら誰かを恨まなくて済むのかもなぁ。
そうならないよう、真っ当に生きるしかないのか。それも人生の修行か。

それにしても、和尚さんを心霊スポットに誘うってある種度胸あるよなあ・・・。