社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

妻が椎茸だったころ

GWが明けて令和になって1ヶ月経つのに仕事の手が空きまくる。
今回いつもと違うのは、同じ部署の他の人も予定が分からない事である。
なんぞ。
スケジュールのお尻は変更ないらしいんだけど・・・物理的に無理なもんは無理だぞ。
仕方ないので本読んだりしている。

「妻が椎茸だったころ」(中島京子講談社)読んだ。
妻が椎茸だったころ、俺はしめじだった、父は松茸、母は舞茸だった、わかるかな〜わっかんねえだろうな〜
って松鶴家千とせのギャグ思い出した人が50人くらいいるんじゃないかね、このタイトル。
恋愛・日常生活の物語かと思ったら、ちょっとファンタジックだったり怖かったりやらしかったり。
そういう物語が5つ。
「妻が~」は亡くなった奥さんの代わりに一回きりの料理教室に行く事になった旦那さんの話。
料理教室に行く時に椎茸を甘辛く煮たものを持って行かなければならない。
干し椎茸と格闘する間に見つけた奥さんのレシピ&日記ノートを見つけて、旦那さんは奥さんの気持ちを知る。
椎茸だったころに戻りたい・・・とか。
お互いに不満はあって隠していたのだろうけど、いいご夫婦なんだろうなぁ、と思う。
こんな早く、しかも旦那さんに渡るとは思ってなかっただろうけどレシピはきっとご家族に残してたんだろうし、旦那さんも椎茸だったころを思い出している。

ラフレシアナ」も面白かった。
この人、心のどこかでは立花一郎を好ましく思うようになっていたんだろうな、ラフレシアナの世話を通じて。
巨大ラフレシアナに嫉妬していたのかもしれない。
実際のところいい奴だったのかどうかは曖昧だが。
クソ女に捕まっちゃったのかもしれないし、そう思いたい気持ちが巨大ラフレシアナなのかもしれない。