社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

クソみたいな世界を生き抜くためのパンク的読書

大阪・本町にtoi booksという本屋が出来た、と知ってこないだのフジの日に行ってきた。
書肆スウィートヒアアフターに少し似てる気がした。
オーナーのお兄さんのお部屋見せて貰う、みたいなとこが。
買わずに出られない、そのくらい魅力的な本だらけなとこも。

「クソみたいな世界を生き抜くためのパンク的読書」(小野寺伝助/地下BOOKS)読んだ。
toi booksに行った時に「折角だから他では買えない本を」と選んだ1冊である。
文字通りインディーズブックだ。
パンクという観点での書評本かと思って選んだが、”本を紹介する”という形で語られる、筆者のパンク論。
お若い方なのかな。ドリアン助川をご存知ではなかったみたいだし。
自分から見たらサードウェーブも今やスタバと変わらんよ、最早ファッソンでしかないのだ、客にとっちゃ。
スタバもフェアトレード的な観点で豆を選んでいると聞く。
クラシックも中にはパンクの無い時代のパンクがあったのかもしれない。
パンクがパンクのままでなく、支援する(カネ出す)奴があーだこーだ「パンクとはこうあるべき」と形から整えてしまったとしたら、いずれパンクだって窮屈になってしまうのかもしれない。
しかしパンクに相当する新しい音楽・思想が生まれる。
・・・とか書きつつ、この本で紹介されてる中で一番読みたかった本は「学校では教えてくれない音楽」(大友良英岩波新書)である。クラシック云々に触れられているのが、この本の紹介のとこである。
あと非常にモヤった本があるのだが、下手に名前上げると大変らしいので(少なくともツイッターは)控える。
パンクとて許されない事はある、それをパンクだと褒めたくは無い。
(だいたい、下手に名前出すとエゴサで見つけ出して議論ではなく叩く、というのは体制側っぽくてパンクっぽくないような・・・)

パンクっていうのは音楽に限らずファッション、ライフスタイル、思想・・・と幅広い。
幅広いから人それぞれの”パンク”がある。
だから難しい。
”パンク的読書”に「なるほど」と赤べこ頷きしたところもあれば、承服しかねるところもある。
その自由さも、パンクなんだろう。それを許容出来るかどうかという“試される自由さ”も。

それにしても、何で日本のバンド・バンドマンは名前出さないんだろう。
ブルーハーツやミネタは名前出しても差し支えないと思ったのだが。