社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

営繕かるかや怪異譚

どんだけ降んねん。
風とロック芋煮会組は大丈夫だろうか・・・特にブラバン隊メンバー。

「営繕かるかや怪異譚」(小野不由美/角川文庫)読んだ。
6つの怪異を、”営繕”で解決してゆく。
宮部さんが解説で仰るように、決して”祓う”のではない。
家屋・庭を修繕する事で、何とか暮らしてゆけるようにする。
土地・場所に纏わる事だから簡単に手放す事も出来ない、出来ないなりに手は打ちましょう、と。
それ自体が何らかの解決を見せる事もあり、それは本人(?)にとっても落ち着き先が出来てよかったのかもしれない。
そうじゃないのは、ちょっと怖いな・・・正体が分からない。
どこかのタイミングで続きを知る事になりそうな。「奥庭より」とか。

怪異というのは人の心・気持ち次第でもあるのかもしれない。
敢えて大掛かりに仕掛けを用意して、「ここでこう示す事で怪異とは何か決めた上で祓いますよ」という方法もあれば、
「こういう出来事があるなら、こうする事で受け流しましょう、”相手”の気持ちの落ち着き先も用意しましょう」という方法もあるんだなぁ。
その尾端の機転が見事だなぁと思う。
怪異じゃなく、日々の困り事ってのも、そんな風に”解決”して、暮らしてゆけるように出来るものかもしんない。