社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

言霊とは何か

言霊とは何か。ほんとにあるのか、
あるなら「THREE for THREEの2階最前列取って観るぞ」という言葉を発するが、果たして。

「言霊とは何か」(佐佐木隆/中公新書)読んだ。
言葉自体に力があるのではなく、言葉を聞いた神が実現してくれる、のだそうだ。
言やあいいってもんでもなかった。
そりゃそうだ。言やあいい、となれば有難みも薄れる。
あと神が聞いて叶えてくださるのだとしたら、容赦無さそうな気もする。

この本では「古事記」「万葉集」等、古代の書物から例を挙げて、言霊について考察・説明されている。
自分の知ってる日本神話のエピソードもあるし、全く知らないものもある。
そういう部分で楽しめた。
「夢合わせ」というのを初めて知った。
見た夢の意味・吉凶を判断する事だが、夢合わせをする人の主観も入ってくる。
どうとでも解釈出来るのだとしても、他の女の元に行く夫を止めたくて偽る(とあるけど止められる解釈を告げたんだろうな)が、結局夢合わせの通りになってしまう。
他人の夢をまるっと夢合わせする人に話す事で、その夢を自分のものにしてしまう事もあったそうである。
それは困る。
困るが、それが本人にとって幸せなものになるのか・・・は分からないよなぁ。

何はともあれ、発する言葉に気をつけつつ、真っ当に生きるのが無難なのかも。
しかしこのご時勢、神様も大変だよなぁ。
口から発する言葉だけじゃない、指先でネットに発する言葉も溢れている。

この本読んでたら「万葉集」読んでみたくなった。