社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

機龍警察 暗黒市場

「機龍警察 暗黒市場」(月村了衛早川書房)読んだ。
機龍警察シリーズは単行本以降の世界情勢を踏まえて加筆修正されるそうだが生憎作者は大忙しで文庫化は非常にお厳しい。
でもハイスタや山水館が復活して、コンスタントに活動する時代ですからね、エルレも復活したし・・・何が起こるか解らない。希望は捨ててない。
多分、”自分が食パン加えて角曲がったらマツにぶつかる”事象よりは可能性が高い。
でーも待てなかった。図書館で借りてきてしまった。
電子版も考えたんですよ、でも絶対行きつ戻りつが多発するし物理的に大変辛いのである。
苦渋の選択というやつだ。

さて本題。
初っ端からユーリが契約解除・・・て、まじか。
やばくないんですか、色々と。本人が口割らないにしても、契約解除でサヨナラ出来るんですか。
それこそ辞めるとなったら、ライザに“処刑”されるんでは。うっかり情報漏れても困るし。
びつくりである。
いずれ特捜部に戻ってくるんだよね?
・・・と思ったら、早々にその理由が明らかになる。
警察官を辞めるきっかけと同じ事を繰り返させるのか。
イヤァァァァァってなりながら読んでた。
どんだけ裏切られるのどこまで信じたらいいの。
特捜部は信じてよいのだろうけど、警察側に<敵>おるやろし他の部署もおるし謎の日本人もおるし。
沖津さんが追い込まれるって余程じゃないか。
先に「火宅」読んでてよかった、でなきゃしんどくて読めない。ハラハラし通しで。
本読んでてこんなにハラハラする事、無いわ。

裏切りに裏切りを重ねても守りたいものを、守り抜く。
強えわロシア人。

最後、政府が他国政府からの要求を「真偽が確認出来るまでは応じない」としてるの、現実だったらちょっと厳しかったりするのだろうな・・・。

世界情勢だけじゃなく、その土地での災害も作品に影響するのかもしれない。
読む側は“書かれた時点での物語”として捉えるけど、作者からしたら構築したモノが事件・事故・災害で変えざるを得なくなる訳か。
今回、閖上が出てきて「去年通過したとこや!」とテンション上げてた、その後でちょっと考え込んでしまった。