社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないので、はてブボタンは設置してません。

星を墜とすボクに降る、ましろの雨

仕事納めである。
日々の続きでしかないのだけれど。

「星を墜とすボクに降る、ましろの雨」(藍内友紀/ハヤカワ文庫JA)読んだ。
タイトルと表紙の印象でボーイミーツガールかと思いきや、割とガチなやつ。
機械の眼を入れた”ボク”は軌道庭園から地球に飛来する”星”を撃ち堕とす<スナイパー>、その”ボク”と整備工の物語である。
以降ネタバレ有り。





これは見事なハッピーエンドである。
<スナイパー>でなくなるか、神条と別れるか、或いは逃げたところに津波来て御仕舞い、かと思ってた。
あんまり残酷だとかバッドエンドだとは思わず。
最後まで<スナイパー>である事を選び(そうなるよう育てられているけれど、その事を知っても変わらないし、読んでる限りではそこは本人の意思なんじゃないかしら)、かつ神条も・・・と”両方”選ぶなら、こうなるだろう。
星を撃つ為に生きている、その最中に死ねるなら本望、と願う”ボク”が、自らの意思で撃ち続ける事が出来る、しかも引き続きメンテしてくれるのが神条な訳で。
人間の姿留めてないからバッドエンドって感想出てくるのかな。
まあ2人の寿命は大きく異なってしまうだろうから、その先を想像したらハッピーではないのかもしれない。

それにしてもSF的な要素も人間関係のアレコレもありで、何処か”1か所”に留まるのでもなく、恋愛的要素があっても「そこまでどったんばったんやっといて結局男と女かよッ」でもない、バランスの良さ。
表紙で敬遠しなくてよかった。可愛いんだけど「あるあるちゃうん」って思ってしまっていた。