社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

ラギッド・ガール

「ラギッド・ガール 廃園の天使Ⅱ」(飛浩隆/ハヤカワJA)読んだ。
正直「グラン・ヴァカンス」しんどかった・・・んだが気になるといえば気になる。
「数値海岸」の出来た背景とか、何故こうなっているのか・・・とか。
「大途絶」は一体何が起こったのか。

どの話も痛い、というか”自分”の境に無理くり侵入して作用していくのがしんどい。
一番の恐怖なのかもな、そういうの。
とか言いつつ、ある種の快感なのかもしれない。だから「ラギッド・ガール」も読めた。
もしかして「数値海岸」のコアユーザって、そういうタイプの人なのかもなぁ。
痛みを痛覚以外で感じて、それが恐ろしくもあるけど触れずにいられない、みたいな。

「大途絶」は想像とは全然違っていた。
現実世界側から数値海岸が切り離されたような形なのか。
えげつねえなあ、と思ったがやっぱりこの物語内の”現実世界”にもそれを良しとしない人は居たのか。
欲望とはいえ、えげつなくなくてもいいのにねぇ。
それを言っちゃあ御仕舞なのか、これは。

しかしまだ全容は明確に示されない。「グラン・ヴァカンス」のジュールがその後どうなったのかも示されない。
これは先が長いな・・・。

どうでもいいニュース:
解説でジェンダー云々の話があるけれど、そういうの超越しちゃってないか、「廃園の天使」シリーズって。