社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

壇蜜日記

テレビで関西の話題やってる中でスペイン料理の話が出てきた。
スペイン料理と言ってもカタルーニャ料理など色々あって”スペイン料理”と一まとめに出来ない」と説明されていたが、日本だってそうやん。
お好み焼きだって大阪と広島は一まとめに出来ない、芋煮だって全然違うし。

壇蜜日記」(壇蜜/文春文庫)読んだ。
日記なんだけど、これはいいショートショートのよう。
日常が淡淡と、ふんわり綴られているが、時に鋭い。

日本の制服は個性を消しながらもセーターやスカート、バッグなどで自分だけの遊びの要素を細かく取り入れる隙があるから支持されるのかもしれない。(P.61)

例えば「匿名」という文字を身につければヒトはヒトに研がれた刃を向けることも簡単だ。匿名に託された保護への希望より、匿名の力から得る切り傷のほうが多いのは時代なのだろうか。ただ、切り傷を負っても私は武器を持たずに生きたい。(P.121)

あと頻繁にお色気要素を求められるようだが、ほいほいと出さないわよ、という。
売れてきたから露出減らしますじゃなくて、プライド持ってやってるから安易にはやらないよ、という感じ。なるほど。
売れっ子になったけど「その人気もいつか終わる」事を悟ってはるねんな。
自虐だと思ってた。自虐というより「今の人気は長く続かない、だから調子に乗るな」と言い聞かせてたんだろうなぁ。
そういう人の方が長く生き残っていけると思う。
怒り方も上手い。
怒ってるけど、言葉に出す時に自分がスッキリすると同時に怒り先や関係ない他の人を刺さないようにしてる。
ちょっと見習いたい。

あと”日記”なので日付と天気が書かれているが、天気が一捻りしてあって、どう雨降りだったのか、どう晴れだったのかが伝わってきた。
上手いなぁ。

壇蜜はあんまり好きではなかったけど、この日記読んだらすごく好きになった。
(因みに又吉との対談読んで、「壇蜜日記」を読んでみようと思ったのだった。)

どうでもいいニュース:
しかし電子書籍読みづらい。iPhoneだと尚更。
わりとフォント大きめなんだけどな。
ミリキューやひさ子さんの本で慣れてきたと思っていたのだが、厳しい。