社会学的ラブソング・改

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ヴァイオレット・エヴァーガーデン

ヴァイオレット・エヴァーガーデン」(上・下)(暁佳奈/KAエスマ文庫)読んだ。
今期アニメで気になっていたが観るの追いつかなさそうなので小説版読む事にしたが・・・アニメと小説で随分違ってそう。
大きくは違わないのだろうけど、アニメの方にだけ出てくる人物があるし、双方のあらすじから受ける印象が違う。
同じ物語の、切り取り方が違うだけで全然違うんだな。
アニメ版を面白く観られてる人はいいけど、「物語の雰囲気は好きだけどイマイチ・・・」という人は絶対小説版読んだ方がいい。

以下ネタバレあり。

自動手記人形(オート・メモリーズ・ドール)という、代筆の仕事をする主人公ヴァイオレットが”代筆”を通じて色んな人の問題を解決しつつ、でもヴァイオレット本人には解決し難い過去があり・・・という流れなんだと思って読んでた。
アニメ版は最初から「愛してる」の言葉の意味を・・・みたいなストーリーのようだ。
ふわあっとしてるようで重厚な物語。小説版だと昔のコバルト文庫になってそうだなー。少なくともこの作者はコバルト文庫でばりばり書いてそう。
劇場アニメの方がよかったんでない?と思ったが、それじゃ尺が足りないのか。
小説版のどのエピソードも大事、削れないだろうし。
各エピソードに挟まれるヴァイオレットの過去に絡む断片の描かれ方がアニメでよくある感じ、それがあるとまた各エピソードが違ってくるというか上手く各エピソードを繋いでいる。
過去のギルベルトとの出会い、別れ、何故自動手記人形になったのかや何故そんなに戦闘力高いのか、が丁度物語の真ん中に来る。
上手いわぁ。
最後のエピソードが取って付けた感じもしたが、そこまでやらないとギルベルトとは再開出来んわなぁ。
それだけにアニメ版の初っ端から「愛してる」の言葉の意味がどうのこうの、他の自動手記人形との絡みがどうのこうの、というのが安っぽいというかその割にヘヴイというか。アニメ版だけ観ようとしてたら途中で脱落してたかもだ・・・。
小説版でも全てのエピソードがしっくり来過ぎな気もするしヴァイオレットの過去(のギルベルトと出会うまで)が明らかにされなさ過ぎな気もしたんだが、物語の面白さが「そんなんええやん」って脇に置いとかせてくれる。
ディートフリートが孤児仕込んだけど筋が良すぎて持て余してギルベルトに押し付けたんだと思ってたよ・・・。

だから勿体無いなぁ、と。
この小説がそのままアニメになってたらよかったのになぁ。こんなに違う印象になってると思わなかった。