社会学的ラブソング・改

音楽と本とお茶と美味しいものと面白いもので出来ている。あんまりはてブされたくないです・・・。

拝み屋怪談 来るべき災禍

「拝み屋怪談 来るべき災禍」(郷内心瞳/角川ホラー文庫)読んだ。
シリーズでお馴染み(?)の加奈江に纏わる話がメインである。
今までとは全然違う。怪談というより”己との闘い”みたいになっているからか。
冒頭にある通り、境界線が曖昧になっている。フィクションとノンフィクションの境目も。
ホラー・怪異的な怖さじゃなくて、曖昧になる怖さ。
こうだと思っていたら違っていた、それすら曖昧になってきた・・・としたら手の打ちようが無い。
それを乗り越える事で拝み屋としてパワーアップしてはるんやろうなぁ。最後の方の話はそういう事なんだろう。
それが良い事なのかどうかもはっきりしない。
”脳が開いて”しまうのも恐ろしい事なのかもしれない。

とか書きつつ、次は連続しない、繋がっていかない、個個の話が読みたい。
こういう怪異がありました、というような。
そっちの方が怖かったんだ。